働きやすい環境で働きたい!

有給休暇を取ることができないんです(30代・男性)

残業や休日出勤が多くて自分の時間を持てないです(30代・男性)

産休を取ったら契約更新してもらえませんでした(30代・女性)

業務量が多すぎてとても処理しきれません(30代・男性)

仕事ができない上司のもとで働くことが苦痛です(30代・女性)

日頃の相談の中ではこのような「職場環境」に関する事柄のエピソードがたくさん語られています。
有給休暇を取得することができない、時間外労働が多い、産休による雇止め、多すぎる業務量、上司からの的確な指示や評価がない、そう感じるという状況は、多くの人にとって働きやすい環境とはかけ離れていると感じるのではないでしょうか。

感じ方や考え方は人それぞれ

私自身も上記のような環境は働きにくい環境だと感じます。
でも、感じ方や考え方は人それぞれで、それが問題をややこしくしてもいるんですよね。

職場内の和気あいあいとした賑やかな雰囲気が楽しく働きやすいと感じる人もいれば、うるさくて働きにくいと感じる人もいたり、仕事量が多いことをやりがいと感じて働きやすいと感じる人もいれば、仕事量が少ないことで働きにくさを感じる人もいたり。

一口に「働きやすい環境」といっても、その定義は人それぞれ異なるものを持っていると、日頃皆さんの相談を伺っていて感じています。
また、出産や介護をはじめ、家族や自分自身の様々なライフステージによる生活の変化によっても、それはまた違ってもくるのではないでしょうか。

今のあなた自身にとっての「働きやすい環境」とはどんな環境ですか。

数値化しやすい働きにくさ

人が感じる不快感や嫌悪感などは数値では表しにくいものです。
一方、労働時間や有給休暇の取得率などは、数値として表すことができ、長時間労働が心身に悪影響を与えることも、明らかになっています。

残業や休日出勤、有給休暇が取れないなどの状況によって、長時間労働が続くと、睡眠や休養の機会は少なくなります。
毎晩終電で帰宅し、早朝に出勤する、という生活では、帰宅後入浴などを済ませすぐに眠りにつけたとしても、睡眠時間は4~5時間程度しかとれないのではないでしょうか。
こうした睡眠や休養の不足は、脳出血などの脳血管疾患や心筋梗塞などの虚血性心疾患のリスクが高いと言われています。

目に見える(数値化できる)働きにくさを解消しようと、国も様々な施策を打ち出してはいます。

義務化されたストレスチェックも、労働者が感じているストレスを数値化することで、企業が改善点を見出し、働きやすい職場作りの推進を目指す制度です。

また、昨年(2015年)夏ごろ、通常国会に労働基準法改正案が提出されました。
その一つに、社員に有給休暇を年間5日以上取らせることを会社に義務づける、という内容がありました。
これは今春(2016年4月)からの施行予定でしたが、残念ながら成立せず、先送りとなっているようです。
この改正案には、残業代を増やすことで長時間労働を抑止することを期待し、月に60時間を超える残業代を通常の賃金の1.5倍以上にするということも盛り込まれていました。
こちらの適用時期は2019年度からとしていましたが、これも先送りになっています。

国としても労働者が心身ともに健康で、すべての人が働きやすい社会を目指して、様々な施策を検討していて、それらが徐々に制度化され規則や枠組みが作られていくことと思います。
規則や枠組みが作られても、中小規模の企業においては、それらが効果的に運用されるまでには、まだまだ長い時間がかかるだろうとも感じます。

自分にとっての働きやすさを追求する

WHO(世界保健機構)は、健康について、次のように定義しています。
「健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます。」

この定義に従うと、私自身も健康がどうか危ういところです。肉体的にも精神的にも社会的にもすべてが満たされた状態なんてとてもハードルが高いですよね(笑)

でも、だからこそ、常に自分自身の健康に意識を向け、少しでも健康な状態に近づけるよう、心身のメンテナンスと環境の調整に取り組むことが大切であると、私は思っています。

感じ方や考え方は人それぞれ。
他人の物差しで測られることを気にするのではなく、自分自身の物差しを使ってWHOの定義する健康を目指したいものです。
そのために、まずは自分にとっての働きやすさってなんだろうと書き出してみてはいかがでしょうか。


 

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