心が痛む時に…自分でできる5つのC

2匹のヤマアラシが、ある寒い冬の日に、お互いの体温で温めあうために寄り添おうとして近づきました。
けれども、ヤマアラシの体にはトゲがついているので、近づくと相手を傷つけたり刺したりしてしまいます。
しかし、離れていては寒い。そこでヤマアラシはついに適度にお互いを温め合い、適度に傷つけ合う距離を発見しました。

これは哲学者が語った「ヤマアラシのジレンマ」という寓話。

人と人との関わりの中でも、最初から適度な距離を見つけることは難しくて、時には傷つけ合ってしまうこともやむを得ないことなのかもしれません。そうした関わりを続けていく中で、適度な距離が見つかり、友情や愛情が深まっていく、という経験をしたことがある方も多いのではないでしょうか。

やむを得ず生じる傷つけ合いからは「心の痛み」を強く感じることもあるでしょう。
傷つくことを恐れ、心の痛みを避けようとすると、自然に人との繋がりは希薄となって、孤独感や無力感を募らせることにもなり得ます。

そこで、心が痛む時のセルフケアの5つのポイントをまとめてみました。

Cognition 認知する

この心の痛みはどこからきているのか。まずはそれを認知・認識してみます。

  • 悔む気持ちや挫折感からくる痛み
  • 要求水準や欲望と現実とのギャップからくる痛み
  • 罪の意識や罪悪感などに非常に苦しむ痛み
  • 何かや誰かを失った喪失体験による憂うつ感や抑うつ感からくる痛み
  • 人間関係のトラブルや思うようにならない状況へのいら立ちや怒りからくる痛み
  • 仕事上の問題、経済的な問題、将来が見えないことなどによる不安や緊張からくる痛み

その他にもいろいろな痛みの素があると思います。今あなたが感じている心の痛みの原因は何でしょう。
漠然と感じていた心の痛みを、自分なりにそれを正確に認知・認識してみます。
そうすることで、痛みを和らげるためにできる具体的な何かを見つけやすくなります。

communication 情報を得る

強くストレスがかかっている時、心に痛みを感じている時、視野がとっても狭くなってしまっていることがあります。
自分の内側にだけ目がいき、、自分を責め、余計に痛みを増長させてしまうこともあります。

心に痛みを感じたら、思い切って外へ目を向けてみます。
意識して視野を広げてみることで、心の痛みを和らげることを助けてくれる情報を得ることもできます。

人とのコミュニケーションを通して、これまで気付かなかった自分自身の気持ちや考えに気づくこともあるのではないでしょうか。

control 制御する

自分が感じている気持ちや、頭に浮かんでくる考えを、否定することなく受け止めることも大切です。
それらの気持ちや考えを、良い悪いと判断することなく、まずは丸ごと自分自身で受け止めて認めてしまいます。

そのうえで、極端に偏った考えになっていないだろうか、非合理的な考え方をしていないだろうか、現実的に考えられているだろうか、と自分の考えを検討し直すことで、感じていた気持ちにも変化が現れます。

そんな風に、自分自身をコントロールすることも、心の痛みを和らげることに役立ちます。

concern 思いやり

自分自身を思いやってあげていますか。
心の痛みを感じやすい人は、他人に対して優しく自分に対して厳しい人が多いように日頃のカウンセリングや講座の中で感じています。

自分自身に対する厳しさと思いやり、この二つのバランスを保つことが重要ですが、心が痛んでいる時は、思いやりの比重を少し高めてあげてみませんか。

他人から思いやってもらうことを期待するより先に、自分自身で自分を十分に思いやり優しくしてあげる、そのうえで他人へ思いやりを与える、そうすると自然と他人から自分への思いやりが届けられ、あなたが感じている心の痛みを和らげてくれるはずです。

conviction 信念

今はひどく心が痛み、辛い状況にあるけれど、必ず事態は好転します。
そう信じ、将来への希望を持ち続けてみませんか。

誰しも人生の中でやり遂げる使命を与えられています。
あなたに与えられている使命は何ですか?
これはそう簡単に分かるものではないかもしれません。私もまだ確信を持てずにいます。
でも、何かしらの使命があるとは信じています。

自分の使命を探してみませんか。
そしてそれをやり遂げるという信念を大切に温めていきましょう。


 

参考文献:こころの痛み―どう耐えるか (小此木啓吾)

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